日本語を学ぶ人へ

歌詞のローマ字表記のきまり

ふりがなが読めるようになる前でも歌えるように、Think Songs は歌詞にローマ字を付けられます。ローマ字の書き方にはいくつも流儀があり、同じ言葉が違う綴りになります。ここでは、このサイトがどの規則で書いているか、なぜそう決めたかを説明します。

最終更新: 2026-09-02

基本はヘボン式

採用しているのはヘボン式です。英語の読み方に近い綴りなので、日本語を学び始めた人が声に出しやすいという理由からです。訓令式との主な違いは、次の行に出ます。

ヘボン式(このサイト)訓令式
し → shi/しゃ → shaし → si/しゃ → sya
ち → chi/ちゃ → chaち → ti/ちゃ → tya
つ → tsuつ → tu
ふ → fuふ → hu
じ → ji/じゃ → jaじ → zi/じゃ → zya

助詞の「は」「へ」「を」は、音のとおりに wa・e・o と書きます。歌うためのふりがなであって、書き取りの練習ではないからです。

「ん」のあとにアポストロフィを入れる

このサイトの表記でいちばん目につくのが、「ん」のあとに付く「'」です。これは飾りではなく、読み間違いを消すために必要な記号です。

きんようび →  kin'youbi     (kinyoubi だと「き・にょ・う・び」とも読める)
たんい   →  tan'i        (tani だと「たに」とも読める)
ほんや   →  hon'ya       (honya だと「ほ・にゃ」とも読める)

「n」の次に母音か y が来ると、その n が「ん」なのか「な行の一部」なのかが綴りだけでは決まりません。アポストロフィはその一点だけを消します。

入れない場所もあります。入れなくても読み違えようがないところでは入れません。記号は少ないほうが読みやすいからです。

入れない場合理由
はんな → hannaな行の前。「っ」は な行の前に立てないので、nna は「ん+な」としか読めない
しんぶん → shinbunb・m・p の前。修正ヘボン式では m に変えることがあるが、このサイトは n のまま書く
ほん → hon語の終わり。あとに何も続かないので迷いようがない
アポストロフィは「取り除けば元の綴りに戻る」記号です。新しい読み方を作らないので、見慣れなければ無いものとして読んでも間違いになりません。

長音にマクロン(ō)を使わない

「とうきょう」を Tōkyō と書く流儀がありますが、このサイトは toukyou と書きます。母音の字をそのまま重ねます。

とうきょう →  toukyou      (Tōkyō とは書かない)
おかあさん →  okaasan
ラーメン   →  raamen       (長音符「ー」も母音を重ねる)

理由は、マクロンにするには「おう」が長音なのかどうかを判定しなければならず、それはかなだけからは決められないからです。

思う   おもう  →  omou    (「お」+「もう」ではない。omō にすると誤り)
王    おう   →  ou      (こちらは長音)

同じ「おう」でも、語によって長音だったりそうでなかったりします。見分けるには語の切れ目を知る必要があり、機械が間違えると「読みにくい」ではなく「違う読み」を教えることになります。曖昧さを別の誤りと取り替えることになるので、しないことにしました。

小さい「っ」は次の子音を重ねる

促音は、次に来る子音を 2 つ重ねて表します。ち行だけ形が変わります。

がっこう →  gakkou
きって  →  kitte
ざっし  →  zasshi
こっち  →  kotchi       (cchi ではなく tchi)

語のまとまりで区切る

ローマ字は、タイミングの単位ではなく語のまとまりで区切って出します。この 2 つは同じではありません。

悲しい光

  区切らないと     kanashi  i  hikari
  語でまとめると   kanashii hikari

「悲しい」にふりがなが付いていると、歌詞ファイルの中では「悲し」と「い」が別々の単位になっていることがあります。そのまま並べると語の途中で切れて見えて、読むためのふりがなとしては用を成しません。そこで、語の途中に落ちた切れ目だけを繋いで 1 本にしています。

語の切れ目では繋ぎません。「光を」は hikari o のままです。助詞は離して書いたほうが、どこまでが 1 つの言葉かが見えます。

語の切れ目は端末に入っている単語分割の機能で調べています。使えない環境や、切れ目を取り違えたときは何も繋ぎません。繋ぐ判断しかしないので、悪くなる方向には転びません。

うまくいかないところ

ローマ字はふりがな(かな)から作ります。つまり、ふりがなが無ければ出ません。漢字だけの行にローマ字が付かないのはそのためです。

また、ふりがなが間違っていればローマ字も間違います。歌詞に付いている読みは投稿した人が付けたものなので、固有名詞や当て字では外れることがあります。気づいたときは、その歌詞の「問題を報告」から知らせてください。

表示のしかた

ローマ字は「表示設定」から出し入れできます。歌詞の画面を開いて、右上の歯車から「詳細設定」を開くと切り替えられます。ふりがなと同時に出すこともできます(漢字の上にふりがな、その上にローマ字)。

アプリ(iPhone / Android / Mac / Windows)でも同じ規則で出ます。同じ歌詞を別の端末で開いても綴りが変わらないように、変換の規則はすべての端末で揃えてあります。